【5ステップ】間取り図の書き方|間取り決めに失敗しないためには

2022.4.222023.12.26
家づくりがwakaru
【5ステップ】間取り図の書き方|間取り決めに失敗しないためには

注文住宅の間取りは、生活の利便性や快適度を左右する重要な要素です。間取り決めに失敗すると生活していく上で大きなストレスを感じ、後悔することになりかねません。反対に間取りを工夫することにより、本来のスペック以上に快適で、利便性の高い注文住宅を建てることが可能です。

当記事では、間取り図の書き方の基本と、自分で作成する際の注意点を解説します。人生の一大イベントである家づくりで失敗したくない人は、ぜひ参考にしてください。

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1.「間取り図」で何がわかる?

「間取り図」で何がわかる?

間取り図とは、部屋の広さや位置などを分かりやすく示すための図面です。間取り図を作成すると、注文住宅に住み始めた後の生活を具体的にイメージできます。

注文住宅を建てる際には間取り図を、施主と設計者の認識合わせを行うために活用することが一般的です。施主は設計者の作成した間取り図を確認し、自分や家族の理想と照らし合わせた上で、詳細プランを決定します。

なお、間取り図を作成する際には、厳密な縮尺を使用しません。そのため、実際に注文住宅を建てる際には間取り図ではなく、建築図面を参照します。また、間取り図を見ても、窓の形状や高さは分かりません。そのため、提示された間取り図で注文住宅を建てた場合、どの程度の開放感があるかを具体的にイメージすることは不可能です。

2.【簡単5ステップ】間取り図の書き方

「注文住宅を建てたい」と考え始めた段階で間取り図を書くと、漠然としていた家づくりのイメージを具体化することが可能です。家族の要望もふまえた上で間取り図を書き、理想的な注文住宅の形を、具体的に想像しましょう。

以下では、設計や建築の専門知識を持たない人でも比較的簡単に間取り図を書く方法を紹介します。

2-1.ステップ1:必要な部屋を挙げる

間取り図の完成後に不足しているパーツに気付くと修正作業に手間取り、家づくりのスケジュールに支障が生じることもあります。間取り図を書く前に家族でよく話し合い、必要な部屋などをすべて列挙して、作業の手戻りを防止しましょう。

以下は、一般的な注文住宅の間取り図で使用するパーツの例です。

  • ● 玄関
  • ● リビング
  • ● ダイニング
  • ● キッチン
  • ● 廊下
  • ● 浴室
  • ● 洗面所
  • ● トイレ
  • ● 寝室
  • ● 子ども部屋
  • ● 和室
  • ● バルコニー
  • ● 収納スペース
  • ● 階段

部屋などを列挙する作業がスムーズに進まない場合は、現在の住まいにあるパーツをすべて挙げて、削除・加筆していくことがおすすめです。たとえば「使用頻度の少ない和室は削除する」「収納スペースが不足しているため、数を増やす」といったように、削除・加筆を進めてください。

2-2.ステップ2:ゾーニングをしてある程度の配置を決める

列挙した部屋はゾーニングを行い、ある程度の配置を決めます。ゾーニングとは、住宅内の部屋を機能によって「水回り」「LDK」「玄関」「階段」「子ども部屋」などとブロック分けし、ブロック単位で配置を決める作業です。

二階建て住宅のゾーニングは、一階の主となる部屋の配置と階段の位置をまず決めます。二階は階段から遠いエリアに主寝室など大きめな部屋を配置してから考えていく流れがおすすめです。「二階の子ども部屋は東側に配置したい」など優先順位の高い希望がある場合は、階段の位置を決める前にゾーニングを行ってください。

比較的コンパクトな注文住宅では階段をどこに設置しても、住みにくさを感じるリスクは低いと言えます。25坪以上の注文住宅では階段を中央付近に設置することが、快適さを高めるコツです。

一階のゾーニングではLDKなど、十分な広さを必要とするブロックの配置を最初に決めます。その後、生活導線(日常生活上の移動で通るルート)をふまえた上で、他のブロックの配置を決めましょう。

2-3.ステップ3:方眼紙に間取りを書き込む

ゾーニングを行った後は方眼紙を使用し、間取りの詳細を考えます。方眼紙の1マスを1坪と考えてステップ1で列挙したパーツを適切に配置して、間取り図を完成させてください。

間取り図では、部屋の名前をアルファベットの略称で表現することが一般的です。以下は、主な部屋と略称の対応を示します。

リビング L
ダイニング D
キッチン K
浴室 UB
洗面所 Lav
トイレ WC
寝室 M
子ども部屋 B
和室 J

部屋の広さや配置を決める際には現在の住宅を基準に考えると、イメージ違いを防げます。たとえば、現在の住宅の子ども部屋が4畳で「狭い」と感じる場合には、6畳分の広さを確保します。

玄関や部屋のドアは、すべてのパーツの配置を決めた後に書き込んでください。玄関のドアは三角・部屋のドアは縦線もしくは横線で、間取り図に書き込みましょう。

2-4.ステップ4:ある程度作成した間取り図に問題がないかをチェックする

間取り図の作成作業がある程度進んだ段階で、実際に住み始めた後の様子を具体的にイメージしつつ、自分や家族の要望が十分に反映されているかを確認しましょう。家づくりは家族で協力して進める作業であるため、子どもやパートナーの意見をよく聞き、間取り図に反映させることが重要です。

間取り図を確認する際にはその他、以下のポイントに注目しましょう。

  • ● 階段、廊下の幅は狭すぎないか
  • ● ドアの位置は適切か
  • ● 窓の配置は、採光や通風に配慮されているか
  • ● 収納スペースは十分か

確認作業で問題が発覚した場合は間取り図を修正し、改善案を作成します。改善案の作成と確認作業を複数回繰り返すことにより、理想に近い間取り図へとブラッシュアップすることが可能です。

2-5.ステップ5:決めた間取りをエクセルにまとめる

最終的に決めた間取り図は、エクセルで清書しましょう。エクセルの機能を活用すると、簡単に壁や部屋の境界線を書くことが可能です。下記は、エクセルで清書する際の基本手順を示します。

  • 【1】セルの高さ・横幅をそろえて、5mm方眼紙と同じ状態を作る
  • 【2】間取り図を参考にして、セルに部屋を入力する
  • 【3】部屋や廊下などの境界線に罫線を引く
  • 【4】図形描画機能を使用し、玄関や部屋のドアを書く

本格的な間取り図をエクセルで簡単に作成するためには、インターネット上で見つかる無料テンプレートを活用する方法も一案です。手書きの間取り図をテンプレートに反映させると簡単に、本格的な間取り図を作成できます。

3.間取り図は自分で作成しても良い?

間取り図は自分で作成しても良い?

家づくりに関する情報収集の手間を惜しまない人であれば、自分で間取り図を作成し、工務店に持ち込むことも可能です。しかし、土地の形状や方位・周囲の環境・予算によっては、間取り図通りの住宅を建てられないケースがあります。

工務店の設計者は、さまざまな条件や施主の希望をふまえた上で間取り図を作成し、提案することが一般的です。場合によっては自分で作成した間取り図よりも設計者の提案のほうが望ましいケースもあるため、プロのアドバイスに耳を傾ける気持ちを持ってください。

自分の作成した間取り図を「完璧な仕上がり」と考えるあまり、プロのアドバイスを聞き入れない態度は危険です。間取り図に従って住宅を建てた結果、住み始めた後に不便を感じる可能性は否めません。

ただし、自分で作成した間取り図を工務店に持ち込むと、自分・家族の要望を詳細に伝えて家づくりの方向性を共有することができます。また、間取り図を作成するにあたり、家族の要望を聞くことは、家づくりの方向性を決めるための有効な手段です。

結論としては、間取り図を自分で作成する行為自体は問題なく、家づくりにおいて大きな意味を持つ行為と言えます。しかし、自分で作成した間取り図を唯一の正解と考えることは危険であるため、プロとよく話し合い、理想の注文住宅を建てましょう。

まとめ

間取り図を自分で書く際には家族とよく話し合い、必要な部屋などをすべて列挙した後にゾーニングを行います。ゾーニング後には方眼紙へ間取りを書き込み、問題点を確認した上、エクセルで清書しましょう。ただし、自分で作成した間取り図を工務店に持ち込む際には、家づくりの方向性や理想を共有するための資料ととらえることがおすすめです。

広島建設では、注文住宅を建てる地域を熟知したプロがお客さまに合う間取りプランを提案いたします。自分や家族にとって理想的な間取りの注文住宅を建てたい人は、ぜひ広島建設にご相談ください。