住宅の建て替えに必要な費用は?リフォームとどちらが安い?
- 2021.7.272023.10.10
- 家づくりがwakaru
住宅の建て替えを行う時は、建て替えの計画を立てて必要な費用を計算することが大切です。建て替えは既存の住宅を解体して、新しい建物を建築するため、さまざまな費用がかかります。
初めて住宅の建て替えを行う場合、建て替えに必要な費用や、リフォームとの違いが分からない人も多いのではないでしょうか。今回は、住宅の建て替えに必要な費用を紹介し、リフォームとの違いやどちらが安いか、建て替え費用を抑えるためのポイントについても解説します。
- 1.そもそも「建て替え」とは?定義・リフォームとの違い
- 2.【項目別】住宅の建て替えに必要な費用相場
- 3.リフォームと建て替えはどちらが安い?特徴・違いを徹底比較!
- 4.住宅の建て替え費用をなるべく抑えるためのポイント
- まとめ
1.そもそも「建て替え」とは?定義・リフォームとの違い
建て替えとは、既存の建物を解体・撤去した上で、新しく建物を建築することです。基本的な建て替えでは既存の基礎部分も完全に撤去するため、建て替え前と後では全く異なる構造・規模の建築が行われます。しかし、基礎部分にヒビ・歪みが発生していない場合は、基礎部分を再利用して建て替えするケースも少なくありません。
対してリフォームとは、既存の基礎部分と骨組みを残して、建物を新築に近い状態へ改修することです。リフォームの規模は改修範囲によって異なり、基礎部分と骨組み以外を全て修繕したり、部分的な修繕・改築に留めたりするケースもあります。しかし、建て替えとは異なり、リフォーム前後で建物の構造・規模が大きく変化することはありません。
なお、物件の立地条件によっては「再建築不可物件」であるケースもあるため注意してください。再建築不可物件の場合は建て替え自体が不可能であり、建物を新しくする手段はリフォーム・リノベーションに限定されます。
再建築不可物件について詳しく知りたい方は「再建築不可物件とは?購入のメリット・デメリットと有効活用方法」で解説していますので、ぜひご覧ください。
2.【項目別】住宅の建て替えに必要な費用相場
住宅の建て替えに必要な費用総額は、住宅の規模や建て替え内容によって大きく異なります。一般的な費用総額の相場は約1,500万~4,000万円です。
住宅の建て替えに必要な費用は、解体工事費用・建築工事費用・諸費用の3つで構成されているため、それぞれの相場も把握することが重要です。各費用の相場を項目別に紹介します。
2-1.解体工事費用
解体工事費用とは、既存の建物を解体・撤去するために必要な費用です。住宅の解体工事費用は下記が相場とされています。
建物構造 | 解体工事費用の相場(坪単価) |
---|---|
木造 | 約4万~5万円 |
軽量鉄骨造 | 約6万~7万円 |
RC造(鉄筋コンクリート造) | 約6万~8万円 |
建物構造と延べ床面積さえ分かっていれば、下記の計算式で解体工事費用の総額をざっくりと算出できます。
解体工事費用の相場(坪単価)×延べ床面積=解体工事費用の総額 |
一例として、下記の条件で解体工事費用の総額を算出します。
●建物構造:木造 ●延べ床面積:40坪 解体工事費用の計算式 約4万~5万円×40坪=約160万~200万円 |
2-2.建築工事費用
建築工事費用とは、新しい建物の建築工事にかかる費用です。建築工事費用は、住宅の本体部分を建築するために必要な「本体工事費」と、電気・ガス・水道の引き込み工事等に必要な「付帯工事費」の2つで構成されています。
建築工事費用全体でかかる費用は、下記が相場とされています。
建築工事費用の相場(坪単価) | 約60万~70万円 |
---|
坪単価と延べ床面積が分かっていれば、下記の計算式で建築工事費用の総額をざっくりと算出することが可能です。
建築工事費用の相場(坪単価)×延べ床面積=建築工事費用の総額 |
一例として、下記の条件で建築工事費用の総額を算出します。
●延べ床面積:40坪 建築工事費用の計算式 約60万~70万円×40坪=約2,400万~2,800万円 |
2-3.諸費用
住宅の建て替えでは、解体工事・建築工事に伴う諸費用が発生します。下記の一覧が、建て替えの諸費用に含まれる費用項目です。
- ●不動産取得税
- ●登録免許税
- ●印紙税
- ●土地の測量費用
- ●土地の地盤調査費用
- ●火災保険料
- ●住宅ローン手数料
- ●仮住まいの費用
- ●引越し費用 など
住宅に設置する照明やカーテンの購入費用、エアコン・室外機の取付工事費用等も諸費用に含まれます。諸費用の相場は、建て替え全体にかかる費用の約5~10%程度となる傾向です。
3.リフォームと建て替えはどちらが安い?特徴・違いを徹底比較!
現在の住宅を新築に近い状態へ戻したい場合、リフォームと建て替えのどちらを選ぶべきか悩む人は多いでしょう。リフォームと建て替えの特徴を表で紹介し、費用面の比較を行います。
建て替え | リフォーム | |
---|---|---|
工事費用の相場 | 約1,500万~4,000万円 | 約300万~2,000万円 |
工事期間の目安 | 約3か月~8か月 | 約1か月~5か月 |
工事を検討する築年数の目安 | 築30年以上 | 水回りや外壁などの部分リフォーム:築10~20年 大規模リフォーム:築20~30年 |
リフォームと建て替えを工事費用の相場のみで比較した場合、リフォームのほうが費用は安く済む傾向にあります。
ただし、工事費用が安いだけの理由でリフォームを選択することはおすすめできません。建て替えとリフォームにはそれぞれ下記のようなメリット・デメリットがあり、住宅の状態によって選び分ける必要があるためです。
建て替え | リフォーム | |
---|---|---|
メリット | 新築することにより、住宅の資産価値を高められる 建物構造や間取りを自由に選べる |
工事費用が建て替えよりも安い 部分リフォームの場合は住み続けながら工事を進められる |
デメリット | 工事費用がリフォームよりも高い 仮住まいや引越しが必要になる |
間取りを大きく変更することができない 大規模リフォームの場合は費用が高額になる |
現在の住宅が築20年以内であり、住宅の基礎部分や骨組みに大きな歪み・劣化が見られない場合はリフォームがおすすめです。改修箇所を絞った部分リフォームは、リフォーム中の仮住まいが不要であることが多く、リフォーム前後の引越し費用も節約できます。
リフォームではなく建て替えがおすすめとなるケースは、下記のいずれかに当てはまる人です。
- ●住宅が築30年以上であり、住宅のさまざまな部分に不具合が発生している
- ●高い耐震性や断熱性などの機能を持つ住宅に建て直したい
- ●子どもの成長や親の介護といった理由により、間取りを大きく変更したい
建て替えは工事費用が高いものの、理想の住宅を建築することができます。
4.住宅の建て替え費用をなるべく抑えるためのポイント
最後に、住宅の建て替え費用をなるべく抑えるためのポイントを解説します。
■工法・設備・グレードにこだわりすぎない
住宅の構造を個性的にしたり、設備の数やグレードにこだわったりすると、建て替え費用はかさんでしまいます。建て替え費用を抑えるためには、建築の工法や住宅の設備・グレードにこだわりすぎないことが大切です。
■複数の業者に相談して信頼できる業者を見つける
住宅の建て替えにかかる解体工事費用や建築工事費用は、業者によって金額の違いが存在します。1つの業者だけに相談すると、見積もりとして出された金額は安いか高いかが判断しづらいため、複数の業者に相談して見積もりを取りましょう。各業者の見積りや工事計画を比較することで、信頼できる業者を見つけられます。
広島建設株式会社は、注文住宅の建築や建て替え・リフォームなど幅広く対応しております。住宅の建て替えを検討している人は、広島建設株式会社にぜひご相談ください。
まとめ
建て替えとは、古い住宅を解体・撤去して新しい住宅を建築することです。住宅の基礎部分・骨組みを再利用するリフォームと比較して、建て替えは住宅の建物構造や間取りを大きく変えることができます。
住宅の建て替え費用は、解体工事費用・建築工事費用・諸費用の3つで構成されており、費用総額の相場は約1,500万~4,000万円です。工法・設備・グレードで建て替え費用は変わるため、複数の業者で見積もりを取り、信頼できる業者に依頼しましょう。
千葉県・東京都・埼玉県における住宅の建て替えは、注文住宅の設計・施工で豊富な実績を持つ広島建設株式会社にご相談ください。
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