【2階建てと比較】平屋で気になる建築費用の相場とコストを抑えるポイント
- 2022.10.132023.12.26
- 家づくりがwakaru
マイホームの購入を考えている方の中には、平屋も気になるという方も多いのではないでしょうか。
階数が少ない分、2階建てより安く建築できそうなイメージもありますが、きちんとコストを考えなければ2階建てより割高になってしまう場合があります。
そこで今回は、平屋の一般的な価格から2階建てとの比較、さらにはコストを抑えるポイントなどもご紹介していきますので、平屋に憧れがあり候補のひとつとして考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.平屋の建築費用は高いって本当?
平屋の価格については、「平屋は2階部分がないので安いのでは?」「平屋は安そうだけど実は高いと聞いた」など、色々な情報が錯綜しています。これに関しては、家の建築費用を表す「坪単価」が大きく関わってくるからです。
1-1.坪単価を理解しよう
土地探しを行う際、一坪あたりの土地の価格「坪単価」を見たことがある方もいらっしゃることでしょう。ここでややこしいのは、家を建築する際に提示される坪単価と、土地取引の際に提示される坪単価では、算出方法が違うということです。
土地取引の際に提示されている坪単価は、その名の通り「土地1坪あたりにどれだけの価値があるか」表した価格です。
一方、家の建築において提示されている坪単価は「建物の総床面積1坪あたりにどれだけの価値があるか」表した価格です。
同じ「坪単価」という名前ではありますが「土地の価値か」「建物の価値か」ということでこの2つは大きな違いがあります。今回お伝えする中で出てくる「坪単価」は後者の意味と踏まえたうえで坪単価の算出方法をみてみましょう。
1-2.坪単価の算出方法
建物の坪単価の算出方法は、次の2つの計算式が用いられます。
- 坪単価=本体価格÷延床面積
- 坪単価=本体価格÷施工床面積
まず「本体価格」とは、家(本体)を建てるために必要な費用のことだと思ってください。材料はもちろんのこと、人件費や工事費などが含まれます。そのため、どのようなグレードの家を建てるかで、この本体価格は大きく変動することになります。
また、「延床床面積」とは建物各階の床面積の合計のことで、ロフトやバルコニー・ガレージなどは含まれません。それらを含んだものは「施工面積」となるため、それぞれの違いも覚えておきましょう。
たとえば同じ延床面積でも、本体価格が高ければ坪単価は異なります。坪単価とは、「これだけの面積にこれだけのグレードの家が建てられますよ」という条件の提示でもあります。
「注文住宅の坪単価って何?算出方法や相場を解説」で坪単価について詳しく紹介しています。より深く坪単価を知りたい方は、上記の記事もあわせてご覧ください。
1-3.坪単価は地域やメーカーで異なる
本体価格には材料をはじめ、人件費や工事費などが含まれます。そのため、グレードの高い家を建てたいと思えば坪単価は高くなります。また工事の人数など、ハウスメーカーの規模などによっても本体価格は変動する傾向にあります。
家を建てる場所によっては建物の高さに制限があったり、地域によっても坪単価に差がでることがあるので、よくチェックしておきましょう。
2.平屋の相場は?
では実際、平屋を建てるとなった時の相場はいくらぐらいなのでしょうか。
次からは、平屋で気になる費用面について詳しく解説します。
2-1.坪単価の相場
現在、コロナ禍などで材料費が大幅に値上がりをしており、坪単価もかなり高騰しています。
新築平屋の坪単価も同様で、現在は60万~80万程度と言われています。
2-2.本体価格以外にもお金はいる
前述したように、坪単価とは本体価格を延床面積で割ったものです。ガレージやバルコニーなどは含まれていないため、ガレージなどを設ける場合は、別に「付帯工事費」や「諸費用」が掛かります。
一概には言えませんが、家を建てる際の費用の内訳は、「本体価格:付帯工事費:諸費用」が「7:2:1」だと言われています。たとえば、1,000万円の本体価格であったとしても、付帯工事費や諸費用を加え、約1,400万円はかかるという計算をしておきましょう。
2-3.1LDK~2LDKの場合(単身者・2人暮らし向け)
では、実際の広さなどを考慮して相場を見ていきましょう。あくまで相場なので、景気や材料費の高騰などによって、最低値、最高値ともに振れ幅があることをご了承ください。
間取り | 世帯 | 坪数 | 坪単価 | 総費用 |
---|---|---|---|---|
1LDK | 単身者向け | 18~20 | 60万~80万 | 約1,500万円~2,200万円 |
2LDK | 単身者~2人 | 22~25 | 60万~80万 | 約1,800万円~2,800万円 |
2LDKの平屋は生活動線もシンプルなので、利便性の高い家を建てたい方にはおすすめです。
2-4.3LDK以上の場合(ファミリータイプ)
間取り | 世帯 | 坪数 | 坪単価 | 総費用 |
---|---|---|---|---|
3LDK | 2人~4人 | 25~30 | 70万~90万 | 約2,500万円~3,800万円 |
4LDK | 4人以上 | 30~35 | 70万~90万 | 約3,000万円~4,500万円 |
部屋数が多くなると壁などをつくる工程が増えるので、工事費が上がり坪単価も割高になることは覚えておきましょう。
3.2階建てと比較すると?
では実際、平屋は2階建てより高いのでしょうか。
3-1.坪単価で見ると平屋が高い傾向にある
確かに、坪単価は2階建てより平屋の方が1割~2割ほど高い傾向にあります。
理由は単純で、平屋は2階建てより「延床面積」が小さいためです。小さい数で割った方が単価は上がってしまうので、延床面積が小さい平屋の方が、坪単価は高い傾向です。同じ延床面積だとしても、平屋は2階建てと比べて基礎や屋根が大きくなるため、坪単価は高くなります。
しかし、平屋は階段・廊下・ベランダ・足場などの2階部分が無い分、1階にコストを注力することができます。階段の段差を除去してバリアフリー化しやすい構造なので、老後を視野に将来的な家づくりをしたい方にとっては、平屋の方がおすすめです。
3-2.総工費で見ると2階建てが高い傾向にある
平屋は2階建てに比べてシンプルな間取りなので、総工費は2階建てより安い傾向にあります。
階段などの設備はもちろんのことですが、2階にも水道を引いたり、トイレを設置するとなったらその分費用がかかります。そのため、総工費で見れば平屋の方が安く済むと言えるでしょう。
3-3.家づくりで何を求めるかが大事
平屋と2階建てとではそれぞれ値段が高くなる要因が異なります。
そのため、値段だけで決めてしまうのは早計です。家を建てる理由や、この機能は絶対欲しい!というものをきちんと決めておくことで、欲しいもの以外のコストを削減することも可能となるでしょう。
4.平屋でコストを抑えるポイント
4-1.間取りや外観をシンプルにする
当然ですが、グレードを上げればそれだけ建築費用は高くなるものです。間取りもそこまでこだわりが無く、外観などもそこまで気にならないという方は、シンプルなプランにすることでコストダウンが見込めるでしょう。
4-2.ハウスメーカーは複数候補から選ぶ
ハウスメーカーによって、実績やプランは異なります。工事費・人件費などもハウスメーカーの規模で違います。1社のみに頼むのでは無く、複数社の中から選択することが、よりよいコストパフォーマンスで家を建てることにつながるでしょう。
5.平屋のメリット・デメリット
では最後に、平屋のメリット・デメリットを簡単にご説明します。ぜひ、家選びの参考にしてください。
5-1.平屋のメリット:利便性が高い
平屋は階段が無いため生活動線が確保しやすいほか、上階からの音がなく、バリアフリー化などにも柔軟に対応できるメリットがあります。
そのため「老後も暮らしやすい家が欲しい」「子どもに目が届きやすい家が欲しい」「管理しやすい家が欲しい」という方にはおすすめです。
5-2.平屋のデメリット:プライバシーの確保が難しい
生活動線が確保しやすい反面、生活音がすぐに耳に入る環境です。そのため、家族で過ごすにしても「一人になれる空間が欲しい」「集中できる環境が欲しい」という方は2階建ての方がよりよい生活が送れるでしょう。
まとめ
今回は平屋の一般的な相場から2階建てとの比較、さらにはコストを抑えるポイントなどもご紹介してきました。
どのような暮らしを実現したいかによって住まいの形も変化します。生活スタイルや将来を考えて平屋という選択も一案です。
広島建設では暮らしに寄り添ったプラン提案で平屋の建築実績も豊富です。ぜひお気軽にご相談ください。
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