注文住宅の「諸費用」とは?必要な費用項目とそれぞれの相場
- 2021.6.152023.12.26
- 家づくりがwakaru
注文住宅を建てる際には、さまざまな諸費用が発生します。土地探しから始める場合は、土地購入時にも諸費用が発生します。しかし、各見積もりに諸費用の詳細が記載されているケースは少なく、「何にどれほどの金額がかかるのか」と疑問に感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、注文住宅を建てたいと考えている方に向けて、諸費用の詳細項目・金額相場・諸費用をなるべく抑えるポイントを解説します。正しい基礎知識をもとに無理のない資金計画をたてたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.住宅購入時にかかる「諸費用」とは?
住宅購入時の諸費用とは、土地・住宅の価格そのもの以外に支払いが必要な付随コストのことを指します。たとえば、土地を購入して注文住宅を建設する場合は、土地の購入代金や注文住宅の建築費用以外に発生するコストが諸費用です。
具体的には、以下のような内容が諸費用に含まれます。
- ●住宅ローンの借入費用
- ●登記費用(所有権移転登記や抵当権設定登記などにかかる費用)
- ●不動産業者に対する仲介手数料
諸費用を支払うタイミング・金額は、項目によって異なります。しかし、いずれの諸費用も住宅ローンの借入でまかなうことは難しく、現金による支払いが基本です。近年では、諸費用も住宅ローンに含めて借り入れるプランや諸費用専門の住宅ローンもありますが、「全体の10%まで」や「500万円まで」などと上限が定められます。そのため、マイホームの購入計画を立てる際には諸費用の存在を頭に入れて、余裕を持った資金計画を進めましょう。
2.注文住宅の諸費用はトータルでいくら必要?
注文住宅の諸費用の一般的な目安は、土地の購入代金・注文住宅の建築費用を合計した金額の10%から12%前後と言われています。たとえば、2,000万円の土地に2,000万円の注文住宅を建てる場合の諸費用は、400万円から480万円前後と推測されます。
なお、上記の諸費用の目安は、引越し費用や仮住まい費用、家具家電の購入費用などを考慮しない場合の数字です。注文住宅の建築を進めている間の仮住まいを用意する必要がある・家具や家電に対するこだわりが強いという方の場合、目安の金額より費用がかさむ可能性も否めません。
注文住宅の諸費用は、土地探しの進め方や軽減措置の適用可否など、多くの要素に左右されます。大まかな数字の目安を頭に入れつつ、自分にとって得する方法を考えることが大切です。
3.【一覧】注文住宅で必要となる諸費用の項目と各相場
注文住宅の諸費用は、土地購入時にかかる諸費用・建物建築時にかかる諸費用・住宅ローン契約時にかかる諸費用などに分類できます。諸費用の相場を知ることは、注文住宅の資金計画で失敗しないための重要要素の一つです。
ここからは、注文住宅の諸費用の種類別に、詳細項目と金額相場を解説します。
3-1.土地購入時にかかる諸費用
土地購入にかかる諸費用には、仲介手数料や登記費用、解体費用などがあります。その他、固定資産税・都市計画税や印紙税など、各種税金の支払いも必要です。
仲介手数料 | 土地を仲介してくれた不動産業者に対して支払う手数料(※) ※売買価格により上限が異なる 売買価格200万円以下:物件価格×5%×1.1(消費税) 売買価格200万円超400万円以下:(物件価格×4%+2万円)×1.1(消費税) 売買価格400万円超:(物件価格×3%+6万円)×1.1(消費税) |
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登記費用 | 所有権移転登記に必要な登録免許税 土地の評価額×1.5%(※) ※2023年3月31日までの軽減措置を適用する場合 ローンを組む方は、借入額に対して抵当権設定登記が必要 |
解体費用 | 古家を撤去するための費用 150万~300万ほど(※大きさ・構造により異なる) |
固定資産税・都市計画税 | 土地を購入した際にかかる税金 土地の評価額×1/2×3%(※) ※2024年3月31日までの軽減措置を適用する場合 |
印紙税 | 土地の売買契約書に貼る印紙代 1,000万〜5,000万円の土地の場合は1万円(※) ※2022年3月31日までの軽減措置を適用する場合 |
登記費用や固定資産税・都市計画税、印紙税の軽減措置は、適用期間が決まっています。土地を購入する際には、国税庁のホームページで詳細を確認しましょう。
3-2.建物建築時にかかる諸費用
注文住宅の建築時には、下記のような諸費用が発生します。印紙税や登記費用などは必ず発生する諸費用・その他は必要に応じて支払わなければならない諸費用です。
地盤補強費 | 地盤改良が必要と判断された場合に発生する費用 1坪あたり2万〜5万円程度(※) ※地盤改良工事の工法に応じて変化 (例)30坪の建物で5m以深に強固な地盤がある場合は約80万円 |
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上下水道ガス引込費用 | 水道管を引き込んだり、プロパンガスから都市ガスに変更したりするために必要な費用 上下水道引き込み工事は60万~100万円程度が相場 都市ガスの引き込み工事は20万円前後が相場 |
印紙税 | 建設工事請負契約書に貼る印紙代 1,000万〜5,000万円の土地の場合は1万円(※) ※2022年3月31日までの軽減措置を適用する場合 |
登記費用 | 建物の所有権を登記する際の登録免許税(※) 「建物表題登記」…住宅新築時に必要となる登記 「所有権保存登記」…住宅取引時に必要となる登記 ※司法書士に手続きを任せる場合の費用は8万から10万円程度が相場 建物の評価額×1%もしくは1.5%(※) ※2022年3月31日までの軽減特例を適用する場合 ローンを組む方は土地と一緒の抵当権設定費用がかかる |
水道加入金 | 水道施設の設備費を一部負担する目的で徴収される費用 2万〜66万円程度が相場(※) ※自治体、水道管の口径などによって異なる ※千葉エリアは30万円が相場 |
地鎮祭 | 建物の建築を開始する前に行う儀式にかかる費用 5万円前後が相場 |
3-3.住宅ローン契約時にかかる諸費用
住宅ローン契約時には、金銭消費貸借契約書を作成するための印紙税・融資手数料が必要です。大まかな目安としては、2つの諸費用の合計で10万円程度と考えてください。さらに、住宅ローンを組む際には、保証料や登記費用、火災・地震保険料の支払いも必要です。
これらの諸費用の概要と相場は、下記の表を参照ください。
保証料 | 保証会社に支払う費用 一括払いの場合、借入額×2.2%(2%+税)が目安 |
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登記費用 | 抵当権設定登記に必要な費用 借入額×1%(※) ※2022年3月31日までの軽減特例が適用される場合 |
火災保険料 | 火災保険への加入費用 15万〜40万円程度が相場(※) ※上記、相場は最長10年を想定(2021年6月時点) ※補償額・補償内容によって変動がございます。 |
地震保険料 | 地震保険に加入する場合に必要な費用 1,000万円あたり5万円前後が相場 |
一部の金融機関では、保証料無料の住宅ローンも扱います。ただし、まとまった自己資金を入れることを求められるケースもあるため、現状に合うものを選ぶことが大切です。
3-4.その他諸費用
その他諸費用には、引越し費用や家具家電の購入費用が含まれます。各家庭の状況により、額は大きく異なります。
家具家電の購入費用は、現在使用しているものを再利用することによって、節約が可能です。新築の注文住宅に運ぶ荷物が少ない場合は、自分たちで運搬することにより、引越し費用を節約できます。
4.注文住宅の諸費用をなるべく抑えるためのポイント
注文住宅の諸費用を極力抑えるためのポイントは、税金の優遇制度を有効に活用することです。
登記費用や固定資産税・都市計画税には、一定の条件を満たしたときに利用できる優遇制度が存在します。優遇制度の期間や適用条件を適切に把握し、有効に活用することによって、諸費用を抑えることが可能です。
住宅ローン契約時にかかる諸費用を抑えるためには、保証料の安い商品を選択する・火災保険の契約内容を見直すなどの方法が検討されます。
ただし、税金の優遇制度にしても住宅ローンの選択にしても、専門知識を持たない方が自分自身で情報収集することは大変です。注文住宅の諸費用を極力抑えるためには、広範な知識を持つ専門家に相談する方法をおすすめします。
広島建設(セナリオハウス)では、お客さまの希望・状況を踏まえたうえで、諸費用の節約につながる金融機関の提案・土地の紹介が可能です。注文住宅の専門家とともに進めるマイホーム建築を検討している方は、ぜひ広島建設(セナリオハウス)にご相談ください。
まとめ
土地や注文住宅の購入には、さまざまな諸費用が発生します。諸費用は住宅ローンでまかなうことが難しいお金であるため、余裕を持った金額予測をもとに、十分な資金準備が必要です。
土地や注文住宅の購入にかかる諸費用を節約するためには、専門知識豊富な専門家のアドバイスを受ける方法をおすすめします。注文住宅の建築に精通した専門家のアドバイスを受けつつ、マイホーム取得計画を進めたい方は、ぜひ広島建設(セナリオハウス)に一度ご相談ください。
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